情報に対する思考の深さや広さがもたらす違いの整理と思考力を高めるための考え方の例

blog card for thinking deeply and widely brings better inputs or outputs

同じ情報に触れたとしても、人によって捉え方や注目する場所、そこから広がる発想は異なります。

与えられた情報を聞き流したり単に受け止めてしまう場合と、話を深めたり、疑問を持ったり、他の情報と組みわせて新しい発想に繋げる場合とでは大きな違いがあることはご理解いただけると思います。

つまり、効果的に思考を深めたり広げたりできる場合、その人のインプット・アウトプットの両面で大きな違いが生まれるといえます。洞察力や発想力、物事の解像度という表現もできるでしょうか。

思考を深めたり広げることは、より簡潔な表現を使うと「考えること」ともいえるでしょう。

本記事では、情報が与えられたときに思考を深めたり広めたりできるかが、パフォーマンスに与える影響を検討した後、実践するにはどのようなことをすればいいのかを考えていきたいと思います。

思考の深さや広さがもたらす違いを考察するための具体例

ある情報が与えられたときの頭の使い方で生まれる違いについて理解を深めるため、(1)仕事、(2)勉強、(3)スポーツを見るとき、(4)スーパーでの食材選びの4つの場面を例に考えてみましょう。

(1) 仕事での例

仕事の場面では、同じ情報が与えられたときの理解度や発想力の違いがはっきりと出てきます。

例えばなんらかの資料作りと発表を担当する人が、発表することをゴールに漠然と何も考えずに資料を作り発表を行う場合と、発表の目的や発表する相手のことに思い至り、資料の構成や説明の仕方を考えた上で発表をする場合では、おそらく聴衆の反応は異なるものになるでしょう。

また、顧客が感じている課題を聞くことができる場面があったとします。そのような場面において、聞いたことをそのまま解釈し場当たり的な発想で会話をするのと、顧客が言わなかった要素に注目して質問してみたり(何か重要な見落としをしているかもしれません)、本質的な課題を見抜いて会話ができたり、新しい発想に繋げられるかどうかでその場でのやりとりの価値は大きく変わります。

(2) 勉強での例

勉強の場面での頭を使うことが影響をもたらす対象としては、「理解を深めること」「一般化すること」「他のものとの関係性を見出すこと」などが考えられます。

例えば、光合成に必要な要素は「光」「二酸化炭素」「水」であることを習ったと思います。はじめて習った段階では、これらの要素3つが何だったかを問われ、そのまま解答用紙に書いて正解をもらうことが多かったような記憶があります。

光合成への理解を習った時点で深い理解は不要ですし難しいと思いますが、もし思考を深めるとすれば例えば二酸化炭素と水は使われた後どうなるか、光の役割は何か、光の波長に制約はないか、全ての植物で光合成の仕組みは共通なのか、効率的に光合成を行う条件はあるのかなどが思い浮かびます。

与えられた情報をそのまま受け取って話が終わってしまう場合と、他のところに繋げていく形で使った場合に得られる解像度やそれを使ったアウトプットの差は明らかだと思います。

歴史などもわかりやすいでしょうか。あるときに何かが起きた場合、その出来事単体で捉えるか、国や登場人物の関係性や同じ時期の他の地域の状況、制度や常識を複合的に捉えられるかで理解の程度は異なりますし、記憶のしやすさにも違いが出てきます。

国語だと漢字の部首と意味の関係、英語だと文法や単語・発音の規則など、共通のルールへの気づきは有用ですし、数学や物理などではそもそも具体例から本質的な意味にたどり着くことが重要です。
かなり部分的な例で恐縮ですが、長くなってしまうので一旦ここまででご容赦ください。おそらく、読まれている皆様も良い例が思いつくことと思います。

範囲や出題方法が決まったテストで点を取るのがゴールであれば、問題と解答のセットを対応させて終わりで良いかもしれません。しかし、社会で直面する課題など、正解がない場面で活用するために勉強をする場合は、理解の深さや応用のための発想が重要であることにご留意いただければと思います。

(3) スポーツを見るときの例

スポーツを見る場合、頭を使う場面はたくさんあると思います。特に自分が実際にその競技に取り組んでいるときに、一流の選手の姿を見て吸収することを考えてみましょう。

例えばサッカーをする人たちが意識していることの一つに、ボールを受けるときの立ち位置や体の角度や向きがあります。次のプレーに向かえるようにしたり、パスコースを広げるなどの狙いがあり、実践している人とそうでない人ではパフォーマンスに差が出ます。

同様に野球だとバットの振り方や守備の立ち位置、陸上の短距離選手ならスタートの仕方や腕の振り方、バレーだとレシーブ前の立ち位置や相手の動きの見方など、各競技で意識していることは数多くあるのではないかと思います。

外から見ていて、これらの情報に気づけるかどうか。足の置き場、選手間の位置取り、予備動作など、同じものを見ていても違いを見つけ出すことができるかで学習効果は変わるのではないでしょうか。

(4) スーパーでの食材選びの例

最後に、身近な例としてスーパーなどで食材を選ぶ場面を考えてみましょう。

実は食材を選ぶだけでも、見る人によって考えていることが違うはずです。値段や産地を見ている人もいれば、食材の新鮮さを見極めている人、そもそもどんな料理を作ろうかなど、同じものを見ていても思考の内容は人それぞれです。

結局この場面でも、考えることによって結果の違いが生まれます。新鮮な食材を見極めている人がその後で作る料理は美味しいかもしれませんし、値段と鮮度を見極めて経済的に素晴らしい食卓を構成する方もいるでしょう。

考えることがもたらす問題解決力と創造的なアウトプット

ここまで具体例を考えてきましたが、要約すると、思考の深さや広さ、つまり「考えること」がインプットの質を高めたり、良いアウトプットを得るために重要であると言えるのではないかと思います。

それでは次に、考えることで得られる効果がその先で何に繋がるかを考えて行きましょう。

考えることと問題解決力

今回の議論で扱っている「ある情報が与えられたときにどれだけ思考を深めたり広めたりできるか」は、その人の問題解決力に繋がるものなのではないでしょうか。

例えばある問題が与えられたときに、その問題はどういう要素を持っているのか、どういう背景を持っているのかなどについて考えを巡らせることができる人と、そうでない人がいます。

何かの機械を見たときに、世の中にない応用先を閃く人もいれば、仕組みに強い関心を持つ人もいれば、何かの機械であるのだなというところより先に思考が広がらない人もいます。

発想を深めたり広げたりできる人は、少なくとも思考が広がらない人よりは良い問題解決ができることが期待できます。

創造的な成果

また、思考する力は問題を解決することだけではなく、創造的な成果にもつながります。

人を笑わせたり楽しませるプロの方は、どうすれば面白いと思ってもらえるか、あるいは楽しんでもらえるかを考えていると思います。

また、文章のプロの方は、人と同じものを見ても独自の表現を考えられているでしょう。

意識的であれ無意識であれ、新しいものを生み出すにあたり、考えることは不可欠なプロセスではないでしょうか。

与えられた情報から深く考えたり発想を広げる具体的な方法

最後に、物事を見たときにどのようにしてより深く考えたり、あるいは発想を広げていくかを考えてみたいと思います。

個人としてすぐにできる取り組みとして、その物事を注意深く観察し詳細に理解してみること、そして、質問を投げかけてみることをお勧めしたいと思います。

まず重要なのは「詳細に理解してみる」の部分です。これができれば理解の解像度は当然高くなるのですが、ポイントは理解するために何をするかにあります。

ただ眺めるのではなく、その物事が持つ要素や背景、置かれた状況、他のものとの関係性に注目してみてください。一度にできなくても、一つずつで良いと思います。

そして、その中で質問を投げかけてみてください

例えば、何か機材の不具合の修理をしないといけない場合は、どのような使用状況で壊れたのか、どの部品が壊れたのか、どういう原因で壊れたのかなどが把握しうる要素です。

他にも、何かプレゼンテーションをしないといけなくなったとしたら、なぜそのプレゼンが必要なのか、誰のために何をすればいいのかなど、周辺の情報を深堀りします。

どちらも共通するのは「ある情報をきっかけに次の情報に注目箇所を移していくこと」であり、当然ながら思考を広げることができます。もちろん方向性が変われば広げる代わりに深めることになります。

習慣化するには、まずは取り組んでみるしかないかとは思います。家族や友人、職場の人などに指摘してもらったりするなども一つの方策でしょうか。

まとめ

本記事では、ある情報が与えられたときに思考を深めたり広めたりできるかどうかが良いインプットやアウトプットに繋がり、問題解決力や創造的な成果に繋がることをご紹介してきました。

何かしらの情報に触れたときに理解を深めたり発想を広げたりすることが今よりも上手くできる人が増えることで、まずは個人の問題解決力や学ぶ力が伸び、結果的により良い選択をしたり、仕事や学習、あるいは趣味や普段の暮らしをより良いものにできるのではないかと考えています。

また、日常の仕事や生活の中で新しいことや工夫に気づき実践できる人が増えることで、社会全体としてもより暮らしやすい世の中を目指していけるのではないでしょうか。

人それぞれ得意不得意はあるので、取り組み方や方向性は人それぞれで良いと思います。

きっかけはなんでも良いので、今までは考えてみなかったことを少し深く考えてみたり、思考を広げてみることがちょっとした面白さや新しい発見に結びつくことを願っています。

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